(ニュースから)舛添都知事がソウル市長に地下鉄の技術提供を行うことで合意!?
韓国のソウルを訪れている東京都の舛添知事はソウル市長と会談し、6年後のオリンピック・パラリンピック開催への協力を求めるとともに、地下鉄の安全対策について都が技術提供を行うことなどで合意し、今後、首都どうしで交流を深めていくことを確認しました。
東京都の舛添知事は23日から3日間の日程で、姉妹都市のソウル市を訪れています。
初めに、ことし4月に起きた旅客船の沈没事故の犠牲者を悼むため、庁舎前にある献花台を訪れ、花を供えて祈りをささげました。
近くに設けられたテントの柱には市民が思いを書き入れた黄色いリボンが無数に結びつけられていて、舛添知事も「都民を代表して心からお悔やみ申し上げます」と記していました。
このあと舛添知事はソウル市のパク・ウォンスン市長と会談しました。
冒頭、舛添知事は「きょうをスタート台にして協力関係を積み重ねたい。日韓関係の改善に役立つと確信しています」と述べました。
会談は終始和やかな雰囲気のなか、およそ1時間にわたって行われ、1988年のソウルオリンピックの経験を基に6年後の東京オリンピック開催に向けて協力を求めるとともに、都がノウハウを持っている都市型水害への対策や、地下鉄の安全対策について技術提供を行うことなどを盛り込んだ合意書を締結しました。
締結式で、パク市長は「大都市が抱える問題は1つの都市で解決するのは難しく、同じ問題を持つ大都市が協力することが重要だ。交流が続くことを願っている」と述べました。
これに対し、舛添知事は「都市どうしで信頼関係を築けば両国間の問題を必ず解決できると思う。次はパク市長に東京に来てもらいたい」と述べ、今後、首都どうしで交流を深めていくことを確認しました。
舛添知事は24日午前中、韓国の国会の議長と面会するほか、25日には日本の歴史や文化について学ぶ大学生などを対象に日韓関係をテーマに講演を行う予定です。
歴史認識などを巡って日韓関係が冷え込むなか、都市どうしの交流が関係改善につながるのか注目されます。
「未来志向の関係へ大きな一歩」
舛添知事はソウル市長との会談など訪問初日の日程を終えたあと報道各社の取材に応じ、「都市と都市の間の協力を進めることで人々の間の交流を深めて観光客も増やし、ぎくしゃくしている日韓関係の改善に資すればという合意に至った。きょうから新しい未来志向の日韓関係に向かって、手と手を携えて前進する大きな一歩が踏めたと思っている」と述べ、首都どうしで交流を深めることで日韓関係の改善につなげていきたいという考えを示しました。
ソウル市長と交わした合意書については「環境問題や都市型の集中豪雨の問題などで、いくらでも協力できることがあると思うので、技術者の相互派遣、職員の相互研修をやりたい。また、専用レーンが発達しているバス交通など、ソウルの経験に学ぶことはたくさんあり、相互に協力しあえると思っている」と述べました。
パク大統領との会談を調整
一方、舛添知事は訪問中、韓国のパク・クネ大統領をはじめ政府の高官と会談する方向で調整していることが分かりました。
会談で舛添知事は、日韓関係を改善したいという安倍総理大臣の思いを伝えるものとみられます。
都知事とソウル市長 首都どうし交流を NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140723/k10013232401000.html