(ニュースから)秘密裏に作られた村山談話の「闇」に迫る 作成経緯を検証するPT発足
秘密裏に作られた村山談話の「闇」に迫る 作成経緯を検証するPT発足 (1/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150415/plt1504151140001-n1.htm
20年前の8月15日、当時の村山富市首相が戦後50年の節目に発表した「村山談話」の作成経緯を検証するプロジェクトが立ち上がった。歴代内閣が踏襲している談話だが、「謝罪ありきで、理論的裏付けもなく、秘密裏につくられた」という批判も多い。プロジェクトチームを率いる、次世代の党の和田政宗参院議員(40)に聞いた。
「今年夏、安倍晋三首相は『戦後70年談話』を発表する。現在、有識者会議で検討が進められているが、70年談話発表の前に村山談話のひどさを明らかにしたい」
和田氏は語った。慶大卒、NHKアナウンサーを経て、2013年に参院議員(宮城選挙区)に初当選した1回生だ。
検証チームは、和田氏と田沼隆志前衆院議員、拓殖大学の藤岡信勝客員教授、「論破プロジェクト」の藤井実彦代表らで発足。今後、同志を募っていくという。
村山談話は95年の終戦記念日に、村山氏が「植民地支配」と「侵略」を認めて謝罪した談話。歴史認識問題で、日本政府の公式的立場とされ、現在も中国や韓国に“利用”されている。だが、事前に有識者会議などは開かれていない。
和田氏は「村山談話はいわば『だまし討ち』だ。私は、村山内閣の運輸相だった、わが党の平沼赳夫代表に、閣議決定時の話を聞いた。平沼氏は『閣議でいきなり談話案が出されて、署名せざるを得なかった。拒否すれば自分のクビどころか、自社さ連立政権自体が吹っ飛ぶかもしれないという恐怖にかられた』と話していた」という。
内容にも疑問がある。理論的裏付けをしていないのだ。
和田氏は「談話で使われた『植民地支配』や『侵略』の定義は何なのか。私は3月11日に質問主意書を提出した。これに対する政府の答弁は『様々な議論があり、お尋ねにお答えすることは困難』だった。世界に発信した首相談話が、こんなに曖昧でいいのか」とあきれた。
ただ、村山氏は談話の政治的意味を理解していたようだ。
村山氏と、社民党1年生議員だった辻元清美氏(現・民主党衆院議員)の共著『そうじゃのう… 村山富市「首相体験」のすべてを語る』(1998年、第三書館)が興味深い。辻元氏が、村山談話について「一回やっておくと効果は大きい」というと、村山氏は「一貫してそれを否定できんことになるから」と応じているのである。
和田氏は「いわば『旧社会党的なプロパガンダ』として既成事実を作ったわけだ」と分析し、「今後、談話作成に関わった人々から話を聞き、実態を明らかにしていく。できれば、村山氏にも話を聞きたい。それをまとめて6月ごろに出版したい」と語る。
政府は昨年6月、慰安婦問題に関する河野洋平官房長官談話(93年)を検証した有識者チームによる報告書を公表し、河野氏が政府の共通認識を踏み外して強制連行を認めたと認定した。
村山談話の「闇」に、どれだけ迫れるか。
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