グローバル化っていいことなの?

日本でグローバル化が提言されるようになったのはいつの頃からだったのでしょうか?
グローブ(globe)とは『球体』のことであり、転じて『地球』を意味します。
グローバルとは国境を越えた地球規模を表し、1970年代に地球環境が人類的課題だという意識が生まれたことなどから広く使われるようになりました。
環境問題・戦争・貧困などの地球的問題に取り組むことに使われていた『グローバル』という言葉ですが、1990年代に入り『経済のグローバル化』が声高に叫ばれるようになりました。

日本では1996年から橋本政権下で大規模な金融制度改革が行われました。いわゆる金融ビッグバンです。
規制によって守られてきた日本の金融市場が、グローバル化を標榜するアメリカの圧力によってこじ開けられました。
2001年から5年間の小泉政権下では構造改革・規制緩和などの言葉を掲げて、更にグローバル化が進められました。
『聖域なき構造改革』などと威勢の良いスローガンを叫んでいましたが、全てアメリカの言いなりでした。
郵政民営化についても、国営で守られてきた国民の虎の子である郵便貯金を、参入した外国資本が食い物にする為であり、これもアメリカに言われるがまま進めた政策でした。日本国民にとっては何のメリットもありません。
また規制緩和によって企業は派遣社員を多く雇用し、その分正社員としての雇用機会が喪失されました。
グローバル化を進めた小泉政権時代、国民1人当たりのGDPは下がり続けました。
一部の大企業だけが儲かる超格差社会の始まりです。
現在の安倍政権はTPP・国家戦略特区法と、経済グローバル化を推し進めています。そしてそれに欠かせない移民政策も秘かに実行されています。
繰り返しますが、日本国民にとって何のメリットもありません。
それどころか日本の国体が失われるほどの危険性を孕んでいます。