(ニュースから)著しくバランスを欠く県紙の報道と続々誕生する“虚構の反基地ヒーロー”
【沖縄が危ない】著しくバランスを欠く県紙の報道と続々誕生する“虚構の反基地ヒーロー” (1/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150709/dms1507091140005-n1.htm
現在の沖縄でヒーロー扱いされるのは、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を派手に訴える人物だ。マスコミと反基地派が癒着する構図の中で「虚構のヒーロー」が続々誕生している。
2014年の衆院選。沖縄の4選挙区では、いずれも辺野古反対を訴える4候補が自民党候補を破って当選した。
このうち1人は新人で知名度も低かったが、当初の劣勢を逆転した。彼は石垣市で開かれた祝賀会に出席し、「勝てるとは思わなかったが、マスコミがずいぶん支援してくれた。マスコミがなかったら、私は政治活動ができない」としみじみ語った。私は「正直な人だ」と苦笑した覚えがある。
彼は無所属だが、辺野古反対を訴える国会活動は地元の県紙が逐一報道してくれるので、政治活動に支障はないという。マスコミは辺野古容認の政治家を厳しく批判する一方、辺野古反対の政治家は厚遇するのだ。
しかし、辺野古反対を除き、彼の政治活動といえば、首相指名選挙で自分自身に投票して話題になったことくらいしか思い浮かばない。石垣市は彼の選挙区に含まれているが、私の記憶では祝賀会以来、彼が島に足を運んだこともない。
反基地派のリーダー、A氏も沖縄のヒーローだ。今年2月、名護市の米軍キャンプ・シュワブ前で抗議活動中、米軍敷地内に侵入したとして警察に拘束された。
マスコミや反基地派は「不当拘束」と非難し、怒りに沸き立った。A氏の釈放時、県紙は「支援者や市民激励『お帰り』」「出迎えに涙」という見出しで美談仕立ての紙面を展開した。しばらくすると、A氏が熱く半生を語るインタビュー記事が1面トップを飾った。
しかし、当時の在沖海兵隊政務外交部次長だったロバート・エルドリッジ氏が公開した監視カメラの映像が、真相を明らかにした。A氏は実際には、立ち入り禁止区域の境界線を示すラインを意図的に越え、米軍を挑発していたのだ。「拘束劇は自作自演では」との指摘も出ている。
エルドリッジ氏は「映像では、いわゆる平和運動は暴力的な集団にしか見えない」と疑問視した。私は石垣市で何度かA氏を見たことがあるが、米軍への敵意をあおるアジ演説にたけた人物という印象だった。
私の考えでは「反基地」の真のヒーローとは、基地から派生する事件・事故で悩んでいる一人ひとりに寄り添い、地道に問題解決に取り組む人だ。
ヒーローが自ら好んでスポットライトを浴びることはない。辺野古の作業現場に突入したり、米軍基地前で騒動を起こすような過激なパフォーマンスも慎むのである。(仲新城誠)
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