(ニュースから)マイナンバー 国民にメリットなく役人だけが得する 年寄りにはきつい制度
【ジェットコースター人生】マイナンバー 国民にメリットなく役人だけが得する 年寄りにはきつい制度 (1/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151119/dms1511190830003-n1.htm
「マイナンバー」をめぐって、配達ミスが相次いでいる。しかし、こんなドタバタ騒動があろうがなかろうが、マイナンバー制度は来年1月からスタートする。
この導入の目的について、政府は「社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理、活用する」と強調しているが、私のような年寄りにはイマイチよくわからない。そこまでして必要なのか。
かつて「国民総背番号制」が取り沙汰されたとき、蔵相(現財務相)などを歴任し、わが麻布自動車グループが所有した「喜連川カントリー倶楽部」の名誉理事になっていただいた渡辺美智雄代議士が、「あんなものをやったら、日本は統制国家になってしまう」と何度も私に語って、大反対していた。私には、その国民総背番号制と同じことのように感じられる。
集団的自衛権や沖縄の米軍基地に対する反対の声は高いのに、一方でマイナンバーにはほとんど反対しない。それが私にはよくわからない。
役人は常に「国民を管理したい」という習性を持っている。この先、年金や医療保険がマイナンバーにつながると、役人はすべて把握でき、「個人の自由」も役所が把握できることのみ、許されるわけ。
その一方で、マイナンバー制は国民にはメリットがない。社員と家族のマイナンバーを収集、保管する企業のコスト負担も大きい。企業が情報漏洩(ろうえい)などを犯すと厳しい罰則が設けられている。
情報漏洩すれば、今後、お年寄りを狙う詐欺なども簡単に起こり得る。米国や韓国、北欧諸国などマイナンバーと同様の制度を採用している国では、情報流出や成りすましの犯罪が続き、その予防に膨大なコストがかかるという。
それだけではない。この先、何が起こるか、だれにもわからない。愛人を持つ人も、カネの動きから国にバレてしまうかもしれない。その情報が漏洩して、悪い輩から脅かされるかもしれない。マイナンバー導入で貯金額を知られることを嫌ったお年寄りが、これまで以上にタンス預金の額を増やし、それを狙う連中も増えるかもしれない。
すでに懸念されていることだが、サラリーマンも副業をしている場合、マイナンバーはバイト先にも提出しなければならないので、給与と副収入を合算した額が元になる住民税が会社に通知されることで、副業がバレてしまう。夜、会社に内緒で水商売のアルバイトしているOLも同様だ。
マイナンバーにかかわる天下り先が増えることも含め、役人だけが得をすることだけは確か。特に私たち年寄りにはきつい制度だと思われる。何か予期せぬことが起こったとき、制度の見直しはあるのだろうか。(渡辺喜太郎)
(一定期間が過ぎると消えてしまう有用なニュースを掲載しています。)