(ニュースから)GHQの「精神的武装解除」構想を決定づけたハル元国務長官
【日本洗脳 工作の真実 WGIPの全貌に迫る】GHQの「精神的武装解除」構想を決定づけたハル元国務長官 (1/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150618/dms1506181550010-n1.htm
GHQ(連合国軍総司令部)が意図したのは、古来日本人の中に育まれてきた、美しい伝統的精神と価値体系の徹底的な組み換え、すなわち「日本人の再教育、再方向づけ」であった。バーンズ米国務長官は1945(昭和20)年9月2日、これを「精神的武装解除」と声明で明示した。
この「再教育、再方向づけ」という「精神的武装解除」構想が、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」(WGIP)として結実した経緯を、在米占領文書に基づき、たどってみたい。
この「精神的武装解除」構想を決定づけたのは、米国の最後通告といわれる「ハル・ノート」で知られるハル国務長官で、44年の国務省文書「米国の戦後目的」の究極的目標を修正した。
彼は「日本の軍国主義は国民の伝統に基づいているという点において、ドイツやイタリアとは異なる」と指摘。ドイツのナチズムや、イタリアのファシズムとは異なる日本精神の病的特性を強調し、「再教育、再方向づけ」によって積極的に介入して心理的誘導をしなければ、日本国民の伝統的精神の本質に根付いた軍国主義を排除することはできないと考えた。
そして、神道と日本の伝統文化、軍国主義などを混同していた米国の神道学者、D・C・ホルトム氏が登場する。ホルトム氏の間違った認識や先入観が、米戦時情報局(OWI)に所属し、日本兵捕虜の情報を主な根拠として対日心理文化戦略論文を書いた、米文化人類学者のルース・ベネディクト氏(=『菊と刀』を執筆)と、英社会人類学者のジェフリー・ゴーラー氏に影響を与えた。このことは、英サセックス大学所蔵の『ゴーラー文書』に記されている。
さらに、日本人の国民精神や日本文化の特性を「伝統的攻撃性」(=侵略性)、すなわち、日本人の「本性に根差す伝統的軍国主義」だと、誤ってとらえる見方が広がった。これが、OWIの「日本人の再教育・再方向づけ」プログラムとなり、GHQのWGIPへと発展していったのである。
ハル国務長官の基本認識に立脚して、国務省の戦後計画委員会(PWC)文書が作成された。新聞やラジオ、映画、学校を通じて民主的考えを広め、自由主義的勢力を育成することが「占領軍の任務」であるとして、そのために労働組合(=日教組を含む)が奨励された。
「再教育・再方向づけ」が国務省の方針として、OWIから受け継がれた背景には、『イタリアとドイツでの失敗の分析』という報告書があった。それによると、「積極的で統合されたプログラムの事前の準備の欠如」が、独伊両国の戦後の統治が失敗した原因と分析されていた。その教訓から、「再教育・再方向づけ」の積極的で統合されたプログラム(WGIP)が必要と認識されるに至ったのである。
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