マイナンバー返送続々、居住実態がない?北海道、大阪、沖縄に多い

マイナンバーが続々と返送されている。なんらかの理由で受取人が不在になっている場合が多いという。

その人達はどこへ行ってしまったのか。そもそも存在していなかったのか。

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マイナンバー返送続々、大阪市は連日5000通 : ニュース : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20151128-OYO1T50005.html

来年1月から利用が始まるマイナンバー(共通番号)制度で、通知カードの配達が進む中、宛先不明や受取人不在などの理由で市町村に返送されるカードが増えている。一部には返送率が全世帯の1割に達し、保管に苦慮する自治体もある。「様々な手続きをする上で大切な番号。何とか届けたい」と、担当職員らが対応に追われている。

◆段ボール44箱

「今日は段ボール44箱です」

大阪市役所の一室に27日、郵便局から返送された大量の段ボール箱が届いた。宛先不明や受取人が不在で留め置かれていたが、7日間の保管期間が過ぎた通知カードが入っている。

大阪市では、約140万世帯に届ける予定で今月上旬から通知カードの配達が始まったが、連日、数百通のカードが戻ってくる。26日以降は返送数が1日5000通前後に上った。

届かない原因は、留守や転居、死亡。理由すらわからないものもある。担当者25人で1通ずつ転居や死亡の届け出の有無を確認するが、追い付かない。市の担当者は「税金や福祉の様々な手続きを円滑に進めるためにも番号は必要なのだが……」と困惑する。

◆想定外の量

日本郵便によると、通知カードは全国5684万世帯に届ける予定で、10月下旬から配達が始まった。簡易書留で送るため、受取人不在などの場合は転送されず、郵便局で7日間保管した後、発送元の自治体に戻ってくる。今月26日時点で、61・6%に当たる約3503万通を配達し終えたが、3・6%に当たる208万通が保管期間を過ぎて市町村に返送されている。

大阪府箕面市では、全世帯の9%に当たる約5100通が戻ってきた。紛失したり、盗まれたりすると個人情報の漏えいにつながりかねないため、鍵のついたロッカーで保管。管理に神経をとがらせる。

徳島市では7%にあたる約8000通が戻ってきた。返送されてくるカードに備え、保管用のキャビネット2基を確保していたが、「予想を上回る量だ」と、3基目を用意した。

◆3か月で廃棄?

高齢化が進む高知県室戸市では1割に相当する約800通が市に戻ってきた。「独り暮らしの高齢者が、入院したり、福祉施設に入所したりしてしまい、自宅に届けようとしても誰もいないのでは」と市職員は推測する。

戻ってきた通知カードを届けるため、多くの自治体は「役所で保管している」と記した普通郵便を送っている。普通郵便なら転居先にも転送されるからだ。神戸市は独自に開設したフリーダイヤルの相談窓口を記して普通郵便を送っている。

返送された通知カードについて、総務省の事務処理要領は「自治体で最低3か月間程度保管した後、廃棄してもよい」としている。

ただ、廃棄後に市民がカードの受け取りを希望すると、再発行することになり、500円の手数料が必要になる。ある市の担当者は「3か月で機械的に廃棄とはいかないが、いつまでも置いておくわけにもいかず……」と複雑な胸中を明かす。

通知カードが届かない場合、郵便局か市町村の担当課に相談する。専用窓口を設けているところもある。

総務省住民制度課の話「ある程度の返送は想定していたが、今後さらに返送率が高くなるようなら、通知カードが行き渡るように自治体や国民への呼びかけを強めたい」
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